「タバコはダイエットになる?」
この疑問は多くの人が一度は考えますよね。
「タバコを吸うようになったら体重が減った」、あるいは逆に「タバコをやめたら体重が増えた」などという断片的な話だけを耳に入れてしまうと、「タバコはダイエットに効果があるのかな?」と考えてしまいやすくなるんですね。
ただ、この疑問に対する答えとして、僕は「タバコには本来のダイエット効果は無いですよ」と、声を大にして言いたいと思っています。
本当に自分が美しくきれいにスタイルよく、そして健康的になりたくてダイエットを考えているのであれば、タバコは間違いなく吸わないほうがいいです。その理由についても解説していきますね。
ということで今回は、タバコとダイエットの関係について書いていますので、一緒に見ていきましょう!
タバコのダイエット効果とは
確かに、タバコを吸うことがダイエットに効果があるといわれる理由についても、分からなくもないんですよね。それは、
やつれるから。
ですね。
例えばタバコではなく、もっと違法な薬物の中毒になってしまっている人を想像してみてください。頬がこけたり、目の周りがくぼんだり、手足が細く、あばらが浮いてしまっているようなイメージ。
これはまああくまでもイメージですけど、結局ニコチン中毒者もそれとほぼ同じという話ですよ。
ニコチン中毒(薬物中毒)でニコチン依存症(薬物依存症)となってしまえば、他の薬物と比べて程度に違いはあるとはいえ、不健康にやつれてしまっているという状況はなんら変わらないということです。
これはタバコには2つの作用があることが理由です。
一つは食欲の減退効果。
タバコを吸うことで体内の血流が悪くなり、胃腸の活動が低下するので食欲が減ることもそうですし、さらにはタバコを吸いすぎたときに感じる吐き気や食道の荒れ、不快感、胃酸過多による胃の痛みや膨満感なども食欲を減退させる理由になりますね。
他にも味覚と嗅覚の問題。タバコを吸うと味覚や嗅覚が鈍感になり、食べ物のおいしさを感じにくくなることや、食欲を呼び起こす効果も低下しやすくなるでしょう。その結果として、恒常的に日々の摂取カロリーが減り、体重が減る、または増えにくくなるというものです。
これらは確かに一見するとタバコの大きなダイエット効果のようにも思えますが、言ってみれば、ただ薬物の中毒状態にあるので食べられないだけと考えてみましょう。
あとで詳しく解説しますが、この状態は健康的なダイエットと呼ぶには程遠く、ただ不健康にやつれているだけだということをよく理解してください。
そして2つ目は心拍数に関することです。
タバコを吸うと血管が収縮し、心拍数が増加します。
よくダイエットのためには有酸素運動が効果的ともいわれますよね。それも実のところは、軽い運動によって心拍数を安静の状態よりも少し上げてやることで、脂肪の燃焼効果を狙ったものなんですね。
そしてその自分の身体の心拍数が少し上がっている状態というのが、タバコを吸うことでできてしまうんです。
決して同じじゃないですよ。決して同じとは言いませんが、運動によって心拍数が少し上がったときと同じような状況(心拍数が上がり心臓が活動的な状態)が、タバコを吸うことで生まれてしまうというわけです。
そこでまたこの心拍数と脂肪の燃焼効果という部分だけを切り取って話しするとすれば、タバコは脂肪の燃焼を促すのでダイエットになるとも言えてしまえるわけですが、やはりこれも問題ですよね。
実際は一酸化炭素中毒で身体が酸欠になっているために心拍数が上がり、血の流れを悪くし、血圧を上昇させ、危ない状態になっているだけですからね。
タバコを吸うことによって手足の毛細血管まで血が行き届かなくなってしまっている状況を、自分の心臓が頑張って何とかして血液と酸素を送り込まなきゃと、必死になっている状態なわけですよ。
それを「こりゃ痩せるわい笑」と言って、心臓や血管を無慈悲にも傷め続けていたらどうなりますか。
そうですよね。血管はボロボロに老化し、血流は滞り、やがては血管の破裂や詰まりといった事態を引き起こす。
それが心筋梗塞や脳梗塞といった大きな病気ですよ。
ダイエットをするために、不健康を招き入れ、死の可能性を高め続けるのは本当のダイエットではないと僕は言いたいのです。
ダイエットするならタバコは吸わないほうがいい
上記のことを一旦まとめると、タバコは確かに身体がやつれることによる体重の減少は望めるかもしれないが、それは本来のダイエットとは意味も目的も違うので、やっぱりタバコは吸わないほうがいいですよということです。
ちなみに僕の中でもやっぱりタバコを吸うことがダイエットとは言えませんね。本来の目的とはかけ離れすぎているからです。次はその理由についてお話ししましょう。
ダイエットはやつれることではない
そもそもダイエットの定義ですが、体重を減らすことだけがダイエットとはいえないんですね。
厳密に言うならば、余分な脂肪を落として身体を引き締めること。そしてその目的として、見た目の美しさや理想のスタイル、プロポーションを現実に手に入れることだと僕は考えています。場合によっては体重は変わらないか、増えることすらもあるんです。ただ、見た目には全然違うと。
さらにその結果として、身も心も健康的になるというのが本来のダイエットの大前提ではないでしょうか。
身体の中身も外見も、さらには精神的にもですね。
これに対してタバコが本来のダイエットにはなり得ない理由を挙げてみましょう。
まず、タバコを吸って体重だけが少し減ったとしても(それも数か月から数年かけての話ですよ?)、それで理想のプロポーションが手に入ったという人はまず少ないです。
まさに僕もそう、見た目にも大した変化はなく、お腹はブヨブヨ、腕はだるんだるん、なんじゃあこりゃあです。
これは脂肪が減ったというよりは筋肉量が低下して、ただただ体重が減っただけと考えるほうが自然ですね。
さらにタバコは息切れや慢性的な倦怠感を生み、運動不足を加速させますからね。これが最悪なパターンです。不健康、見た目、スタイルの悪さを招き、さらにどんどんと運動するのもおっくうになっていく。
ただ、体重は減っているからいい?
いやいや、それがまたそうでもないんですよね。
僕が過去最大の体重で、さらに一番腹囲が膨らんでいる(つまりデブ)状態にあったのは、完全に喫煙者だったころですからね。
この理由は慢性的な運動不足、そして運動がおっくう、さらに食事も薄味じゃ満足できないから濃いめの味付け、もっと言えば、ぶっちゃけタバコを吸ってても食欲はばりばりありましたよね。
喫煙者だったから、分かります。
タバコはダイエットにはならない。
自分をより甘えさせ、食欲も大して減少せず、あらゆる言い訳をし続ける結果となりやすいのです。
本当のダイエットとは程遠くありませんか?
ちなみに僕は禁煙をして確かに一時少し体重が増えましたが、その後は食事内容の見直しや、運動習慣を身につけたことにより、体重はゆっくりと減少しつつ、さらに引き締まった見た目にもなってきましたよ。
つまりですね。
タバコをやめたほうがダイエットできるよ。
というわけです。
本当の意味のダイエットがね。
僕の場合でいえば、タバコをやめて、体重が減って、引き締まった見た目になり、血圧や血液検査の結果が改善し、食事も薄味かつ適正な量で満足できるようになり、身体が軽くなったのでさらにサイクリングやボクササイズなどの運動も楽しんでするようになっているんですよ。
どっちのダイエットが正解なのかって話。
もしあなたがダイエットのためにタバコを吸うことを考えているとしたら、もう少しよく考えてみてくださいね。
あなたはやつれて体重が減れば(なお減るとは限らない)それでOKなのか、それとも身体の中身も外見も、さらには心や精神的にも健康になりつつ、体重を減らしたりきれいな見た目になることを望むのかです。
もし後者なら、絶対にタバコは吸うべきではないですよ。
おわりに
以上のことから、とにかくタバコはダイエットになるとは言い難いですし、その方法は賢い選択とは決していえないでしょう。
ぶっちゃけ、覚せい剤も、「風邪薬だ」とか、「ダイエットになる」ってすすめる人もいるんですよね。そりゃ、疲れを感じ取りにくくなったり、食欲がなくなったりするその一瞬の状態を切り抜いて話をするならば、何とでも言えますよね。
タバコも同じですよ。
ある一瞬の刹那だけを切り取って話をすれば、「タバコはダイエットになるよ」とも言えてしまうというわけです。
ただ、このことは覚えておいてくださいね。
タバコを吸っても見た目は大抵悪くなるだけ、不健康になり、運動もおっくうになり、顔に脂は浮き、スモーカーズフェイスという言葉があるように肌はくすみ、張りの無い顔になっていきます。
さらには口臭、歯周病による生ゴミのような口のにおい、薄毛の原因にまで。
そして行きつく先は、がん、心筋梗塞、脳卒中、COPD、糖尿病ですか。
とんだダイエットじゃないですか?
あなたはだまされないでくださいね。
これもタバコのまやかしあるあるなんですから。
僕が心からおすすめするのは、禁煙して本来のダイエットをすることです。
間違ってもタバコはおすすめしませんよ。
さあ、今すぐその手に握っているライターをダンベルに持ち替えるのです!^^
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それでは今回はこの辺りで。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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